イニエスタはスペイン代表、fcバルセロナで数々の功績を残し、2018年シーズンからjリーグのヴィッセル神戸への移籍が決定し、大きな話題になりました。イニエスタの優れた技術の中にはトラップ技術があります。そんなイニエスタのトラップの凄さを、動画を交えながら考察していきます。 トラップは本来何のために必要なのでしょう? 「ボールの勢いを殺して、きれいにボールを止める」スクールなどで、比較的最初に習うことかもしれません。しかし、それは数多くあるトラップの手段のうちのひとつでしかありません。 サッカーの基本技術は「止める・蹴る・運ぶ」だと言われています。特に育成の現場では日本に限らず、指導者たちはこの3つの技術を重要視しています。, 実際のプレーに置き換えてみると、それぞれ、トラップ、パス(またはシュート)、ドリブルということになりますが、なかでも一番に挙げられているのがボールを止める技術「トラップ」です。このトラップという技術は、日本語に置き換えられる課程で徐々に意味が変っていった経緯もあり、いま一つ捉えようのない言葉になっています。指導者の中には「ピタッと止める」という特定のボールストップを連想する「トラップ」という言葉を避け、ファーストタッチ、ファーストコントロールという言葉を使う人もいるようです。今回はボールを足で扱う上での最初の重要技術、トラップについて考えてみましょう。, そもそも「トラップ」はボールを地面に押さえつけてストップするウェッジコントロールという技術が「ボールに罠(トラップ)を仕掛けているように見える」ことが語源になったと言われています。日本ではこのトラップという言葉をボールをコントロールする技術全般に用いるようになりました。その名残か、トラップと聞くと「ボールをきれいに懐に収めるストップ」のことを連想する人も多いようです。, 現代サッカーでは、中盤や前線で止まった状態、しかもフリーな状態でパスを受けることは希です。常にディフェンスからのプレッシャーに晒され、「動きながら」ボールをコントロールしなければいけません。トラップは本来何のために必要なのでしょう? 「ボールの勢いを殺して、きれいにボールを止める」スクールなどで、比較的最初に習うことかもしれません。しかし、それは数多くあるトラップの手段のうちのひとつでしかありません。, 言葉の定義は難しいのですが、トラップは「自分が次のプレーに移りやすい位置にボールをコントロールすること」です。相手ディフェンスに届かない場所、ドリブルを始めるために加速しやすい場所、パスを出しやすい場所、シュートにスムーズに移行できる場所・・・・・・。トラップのバリエーションをイメージしてもらうために前述のように「ファーストタッチ、ファーストコントロール」という言葉を使うのもひとつの手ですが、トラップという言葉はサッカーに触れている時間が少ない人にも定着している言葉です。ここでは初心者にもわかりやすく、「トラップ」という言葉のイメージをもう少し広くしていくことから始めたいと思います。, 「スペインに遠征に行ってきたんですけど、技術は充分通用しました。でもボールはほとんど取られた。それが差になってやられちゃいました」, 監督が言います。アンダーカテゴリーの国際大会や遠征試合などを見る限り、日本の子どもたちの基本技術の高さは世界でもトップクラスと言っていいようです。いわゆる個人技では年齢が下に行けば行くほど、日本のチームが際立って見えます。トラップに関しても日本の選手はぴったり足下に止められる。でもそれが逆効果だったというのです。, 「うちの子たちが足下にボールを収めると、スペインの選手はそこを狙って思いっきり飛び込んでくる。正確に止めれば止めるほど、相手もそこを『狙って』くるんです」, 一方のスペインの子どもたちは多少荒さはあっても、常に動きながらボールをもらい「明確にボールが止まる瞬間がなかった」というのです。技術の正確さが裏目に出るなんて! 確かに「ボールを正確に止めようコンテスト」をしているわけではありませんから、ボールを動かしながら次のプレーにつなげていくスペイン流の方がよりサッカーという競技に即した技術を使っていると言えそうです。, ここでもう一度トラップの目的を考えてみましょう。「自分が次のプレーに移りやすい位置にボールをコントロールすること」。世界のトッププレイヤーにトラップの名手は数多くいますが、なかでもボールを動かしながらコントロールする術に長けていたのが元フランス代表のレジェンド、ジネディーヌ・ジダン選手です。長い手足をコンパスのようにしてボールを制御する様を見ていて、ああ、トラップって「自分へのパス」なんだ、とため息が出たものです。いいパッサーは味方選手が次のプレーに移りやすい位置にボールを出すことを心がけます。いいトラップは自分への最高のパスに他なりません。場合によっては足下に要求することもあるし、動き出しに合わせて前方に出してほしいときもある。スピンのかかったボールがいいときもあれば、回転の止まった状態でほしいときもある。それを考えると、きれいに止めることだけを目指したトラップはとても使い勝手が悪いものです。, 「もっといいパスくれよ」味方選手に要求するのも大切なことですが、次にどんなプレーをしたいか、どこに走りたいか、すべてわかっている自分自身に「いいパス」(トラップ)を要求するのは、もっと簡単です。, 「トラップは自分へのパス」そう考えると、トラップの持つ本来の意味、目的がはっきり見えてきそうです。, 次回はトップ選手の実例に基づいて「ボールを止めないトラップ」についてもう少し掘り下げてみようと思います。(11月24日更新予定), 育成年代から欧州サッカーまでカテゴリを問わず、サッカーを中心に取材活動を行う。雑誌、webの編集、企業サイトのコンテンツ作成など様々 な役割、仕事を経験し2012年に独立。現在はサッカー、スポーツだけでなく、多種多様な分野の執筆、企画、編集に携わっている。編著に『欧州サッカー6大リーグパーフェクト監督名鑑』、全日本女子バレーボールチームの参謀・渡辺啓太アナリストの『なぜ全日本女子バレーは世界と互角に戦えるのか』を構成。, 身体が柔らかく、神経の発達が著しいジュニアの年代だからこそ、たくさんボールに触る練習を!, サッカーのフリーキック、ボールのどこを蹴る? 誰もが一度は蹴ってみたい「無回転ブレ球」を徹底解剖!, 【親子で遊びながら苦手克服】休校中の運動不足解消、サッカースキルの維持にも役立つ3分トレーニング, 相手をつかんでまで止める、競り合いで負けると「死ね」と暴言を吐く子、どう指導すればいい?, 「速いだけだな」などメンタル削る、ワンマン指導者、チーム内いじめなど読者の悩みにサカイクコーチが回答【オンライン座談会】, ボールホルダーの選択肢を狭めるプレスのかけ方/ジュニア年代から理解しておきたい守備の基本トレーニング, サッカーノートの書き方が分からない子、初心者もスラスラ書けるサカイクサッカーノートの使い方, マークを受け渡して集団でボールを奪う方法/ジュニア年代から理解しておきたい守備の基本トレーニング, 偉大なOB・長谷部誠をモデルに誠実で愛される選手育成を目指す 藤枝東・小林公平監督インタビュー後編, 保護者のキャラも見られている! 川崎フロンターレのスカウト担当が語る「いい選手」の保護者の特徴, 中村憲剛選手もサカイクキャンプの考え方に共感! 一流選手に必要な「考える力」を育む一歩, サッカーがうまくなる一番の方法が、技術指導ではなく人間性を磨くことだと教えてくれる記事7選, お子様の疲れが気になるなら!10歳~15歳のジュニアアスポーツ専用サプリ「キレキレ」, トラップとは、次のプレーに移りやすい位置へボールをコントロールする自分へのパス!?. 大人数のサッカー部でレギュラーを取るには?部員150人の学校出身の筆者が解説します。. しかし、土の場合だと上記の理由から、ボールが跳ねるのを待つ選択肢を取らないほうがいいので、. WordPress Luxeritas Theme is provided by "Thought is free". copyright(c) 2010-2020 E-3 Inc. all rights reserved. サッカーのプロになりたい、もっと上のレベルを目指したい。そう考えたとき、重要にな ... 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。. | Activeる! 中盤の選手であれば必須、それ以外のポジションでも前を向く、攻撃方向を向いてトラップするというのは重要なスキルである。, 特にボールを保持するチームが増えてきた現代では、正しいトラップが出来ない選手はどれだけ秀でていても上のレベルへ進むことが難しくなってきている。. しかし、毎回きれいなパスが来るわけではなく、試合になると横にズレたパスがよく来ます。, 土のグラウンドで、足先でトラップしようとすると、どうしてもボールが浮いてしまって足の上を通ってしまいます。, ただ、足首あたりでトラップするのは難しいので、インサイドあたりでトラップするイメージです。, 地面に近い所でトラップをすると、跳ねた時にトラップミスをしやすいですが、少し足を浮かせているとボールが跳ねても対応しやすいです。, 浮いたボールが来た時は、バウンドに合わせてトラップをするか、浮いたボールを直接トラップするかの2種類のトラップがあります。, この2種類のうちどっちがいいかと言うと、浮いたボールを直接トラップするほうがいいと思います。, しかし、土の場合だと上記の理由から、ボールが跳ねるのを待つ選択肢を取らないほうがいいので、迎えに行く意識を持ちましょう。, だからこそ、2タッチ目をできるだけ速くタッチして、跳ねているのを完全に抑えることが大事だと思います。, 綺麗にトラップするには、足のどこに当ててトラップするかやバウンドまで意識するなど、芝生では簡単にできることが土だとできなくなります。, なので、土だから上手くいかないと考えるのではなくて、土だからこそ自分ができることは何かを考えながらプレーしてみてください。, ■長友選手を指導している鬼木祐輔コーチ